2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

結城浩著「数学ガール(1-3)」

学問のプロから中学生迄喜ばせる啓蒙書を書くことは常識的には不可能であるが、それをやってのけた稀有の書がこれである。学園ロマンス物の舞台設定もうまく、説明も簡潔にして要を得ているばかりか、論理と説明に穴は見つからない。評者が特に感心したのは…

グレアム・ファーメロ著吉田三知世訳「量子の海、ディラックの深淵」

The strange man The hidden life of Paul Dirac, Quantum genius 原題の方が簡潔にして要を得ている。天才にして寡黙な変人ディラックの逸話は広く人口に膾炙しているが、その実像に踏み込んだ本は寡聞にして知らなかった。本書はディラックの生い立ち、家…

学位論文提出

齊藤君の学位論文を受け取った。明日の会議で審査要件を充たすかどうかをチェックした後、年末に公聴会を開くことになるだろう。学位論文は学生の今迄やってきたことの集大成だけに提出には感慨があるが、齊藤君は修士号取得後に2年間の会社勤めをしてから再…

昨日、各省庁が要望額で出した政策コンテスト(元気な日本復活特別枠に関する評価会議)の結果発表があり、文部科学省関係の申請は全てB評価、C評価の憂き目を見た。政策コンテストへのパブリックコメントは文科省関係が圧倒的に多く、その事業を支える声が…