2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧

来年

はどうなるであろうか。間違いないのは、少なくとも夏までは、相当、粉体に集中することになるという点である。5月からAlamが3か月滞在するし、齊藤さんも2回にわたって2か月の滞在予定なので、論文をものにする必要がある。また中国での滞在型、モレキ…

一方で

今年がピークであったのかもしれないという懸念があるのも事実である。沙川君が東大に去り、伊藤君も東大に戻る。新しいM1は来ないし、予算削減で欠員が出てもPDの補充の当てがない、という状態である。そろそろ任期のこともあるので無闇に学生を取る訳にも…

進行中

のプロジェクトとして期待できるのは、剪断粉体系のMCTと量子ポンプの研究が双璧であろう。その他にも多彩な研究が展開されており、例えばレーン形成の運動論の研究はユニークであると思われる。私自身が主体的に関与した研究が減少気味だが、粉体のゆらぎの…

論文

は数多く出版することが出来た。PREが4篇で、更に1篇が年内か年明けすぐに出版されるだろう。PRBが2篇、PRLが1篇、EPLが1篇、PTP SupplementとAIP会議録がそれぞれ1篇であった。特にAPS journalに7+1篇を出版したのは初めてで、これまで3篇が最多だっ…

今年を振り返って

今年はどんな年であったろうか。前半は海外出張が多く、後半は大人しく日本にいたというのが第一であろう。今年の前半には1月にインド、3月に中国、3月から4月にかけてデンマークとオランダ、6月から7月にかけてポーランド、フランス、ベルギー、オー…

「戦前の政党政治―二大政党制はなぜ挫折したか」(筒井清忠著:筑摩書房)

総選挙の結果、尚更、本書で描く世界は驚く程、現在と類似していると意識させられた。その類似性は漠然と皆が思っていただろうが、丹念に昭和初期に起こった事実を積み上げて説得力のある好著になった。本書は原敬の暗殺から始まるが、原敬の時代は「帝都復…

「李香蘭と原節子」(四方田犬彦:岩波現代文庫)

既に自伝も含めて何冊も関連本を読んだ李香蘭より原節子に興味があったのだが、やはり彼女については、ぼんやりとした輪郭しか描かれていない。無論、戦時協力を含めて戦前戦中の活動を含めて知らなかった興味深い側面は描かれているが、余りにも見事に隠遁…

「河原ノ者・非人・秀吉」(服部英雄:山川出版社)

秀吉は非人であり秀頼はその実子ではない、というカムイ伝を思わせる設定と論証を記した2部が話題を呼んだ。評者には、その正否を判断することはできないが、「祖父物語」(清須翁物語)を信用できるとして、そこから余りにも多くを依拠しているのが気にな…

 「理系の子-高校科学オリンピックの青春」(J.ダットン著、横山啓明訳:文藝春秋社)

科学オリンピックに挑む合衆国の理系高校生のドキュメント。日本とは桁違いに見返りが大きいので受験者の真剣さが違う。それだけにプロの研究者でもこれだけのめり込めるかという程、高い集中力で驚くような成果を出す彼等に驚嘆せざるを得ない。