年末

に論文を投稿した。國仲君との共同研究によるナノクラスターの衝突シミュレーションの話である。元は2005年くらいにやっていた古い題材だが、レターの改訂をしないままここに至った。(因みに没になったレターはPTP Supplementから出版予定)。勿論、主眼も随分変わって、よりマタリアルサイエンスっぽくなり、地味だが良い論文になったと思う。ロシアの会議では反響が大きかったので、統計力学以外の人に受けるかもしれない。投稿先もPRB, JCPの方が或いはPREより良かったかもしれないが、面倒なのでPREにした。大体レフェリーの言いそうなことは全て抑えてあるのですんなり通って欲しい。結局、クラスターのサイズが小さくなると引力効果が大事なので、前に考えていたような反発係数が1を超す異常反発はそうは起こらない。しかし実際に有限の確率で起こるのが味噌。最近の実験ではミリ単位の大きな球でも反撥係数が1を超す場合があることが報告されている。事実は理論家が考えるものより面白い。