白土

の画は、時代と共に激しく変化している。手塚治虫でも、使えるペンが増えたせいもあり戦後直ぐから50年代迄と60年代後半以降の画は大きく変化している。白土はそれ以上に大きな変化があったのは長年の謎であったが、赤目プロの合作、というより、白土は60年代以降ストーリーとコマ割をして作画をアシスタントに任せていたためでであった。例えば初期のサスケの丸っこい画は岡本鉄二と楠勝平の協力によるもので、おそらく13巻以降は主に小島剛夕の筆によるものあろう。またカムイ伝でも初期の小島剛夕から後期の岡本鉄二の画には大きな断絶がある。私は、特にカムイ伝の初期の見やすい画から後期の線の多い、汚い画への遷移が納得出来ないものがあったが、主に描いていた人が入れ替わったのでは納得せざるを得ない。(勿論、小島剛夕子連れ狼に見るようにカムイ伝初期迄のスッキリした絵柄を捨てて、線の多い劇画風の画に変えていった。これは赤目プロ所属漫画家全員の傾向であったろう)。