物理の内容

について。最初のセッションはLocomotion and self-propulsionということで所謂アクティブマターが対象だった。最初のGoldmanの講演タイトルはswimming in sandとどっかで聞いたことがあるものだったが、内容的には連続極限が取れる程沢山の体節を用意して蛇やミミズの運動をシミュレーションで再現するものであった。驚くべきはシミュレーションモデルそのままに実際におもちゃを作って砂の中で動かしたことである。当然のことながら高い関心を持たれ多くの質問があった。Ramaswamyの話は液晶との違いがあまり伝わらなかったように感じて聴衆は静かだった。

セッション:Dense flows: phenomenologyではまずRouxがdense suspensionを相互作用距離にカットオフを入れたlubricationモデルを使って解析していた。(長距離パートは無視)。実際にラフネスを入れたときにカットオフモデルで良いのか興味があり、後で突っ込んだ議論もした。ForterreはPouliquenのグループで粉体流の実験と理論をしている人である。彼の講演では非局所的なレオロジーモデルを導入し、そのモデルがこれまでの実験を多くを定性的に説明するという刺激的な話だった。もっとも彼等のグループの緻密な実験では定量的に扱うには更にモデルを複雑にする必要があるようだった。やはり聴衆の関心を集めて質問が切れなかった。Dahmanの話は全く逆の意味で刺激的で(対称性の破れた後は)非平衡系の方がユニバーサリティが強いということを磁場中のスピンの話、粉体、地震を並べて説明していた。

 一転してevening sessionのgranular gasはもう一つだった。最初の講演では寝てしまったし、Poeschelの話も人工的に過ぎる。(それでもe>1の系が議論を呼んだ。)Noskowiczの計算も計算技術としては完成形だがだから何というところだろう。