滞在型

が終了。5週間は長かった。招待講演の殆ど全てを聴いたが大体は面白いものだった。1,2週目はモロに現在の研究に関わっているが3週目以降も非常に深く研究内容のオーバーラップがある。5週目に粉体の話をするという暴挙に出たが、我々の理論形式がHeisenberg形式でSchroedinger形式ではない、とか初期条件やmixingの扱いについて極めて重要なコメントを頂いた。実際、理論形式が量子系と殆ど同じことは分かっていてちょっとじたばたしたいたのだが、そのちょっとの差は大きくてまだルビコン川は渡っていない。

昨日はSudarshanに彼の著作を頂いた。これを少しづつ読んでいくことにしたい。彼のトークは構成はよく練られていないものも雑談風にいろいろな貴重なことを語っていた。粒子の寿命は確かに状況に応じて変わる。(もっと言えば、単なる共鳴を素粒子と言ってよいのか。今週のテーマが共鳴だけに重要な視点だと思う)。

滞在型をやるべしというのは赴任直後に言われ、実質的な準備は2年半程前に始まり、2年前の夏には骨格が出来た(主要な招待講演者を決めた)だけに会議が終わると感慨もひとしおである。

滞在型の最中に研究が進んだかと言われると余り進んでいないと言わざるを得ない。しかしいろいろと情報交換をしただけでなく共著論文の計画も進み、ややこしい論争にも片が付いた等いろいろと進展があったのも事実である。