論文

の公開(arXiv:0706.3956)。Otsuki and Hayakawaとしておかしくない程、大槻さんの寄与は大きかった。こちらは前回の学会で途中経過を報告し、解析計算を一通りしたが、大槻さんは全て計算し直して間違いを訂正し、熱流のごちゃごちゃした計算を完遂した(私は指数減衰になることを示した段階でチェックして貰ったので結果的に係数はおかしかった)。その上シミュレーションは彼の手によるものである。

 粉体の気体論は1920年代のChapman-Enskog理論から30年代のEnskog理論でうろうろしていたが、この論文によってようやく60年代末から70年代初頭のロングタイムテールが議論できるようになったという点では業界的には大きな進歩と思う。但しこのことが面白いかというと別問題かもしれない。次の剪断の論文(Otsuki-Hayakawa)の方が粉体に留まらないだけに実験家にとってもァピーリングであろう。