韓国の金さん

を招いて(といっても現在分子研に滞在中)セミナーをして頂く。ガラス転移への場の理論への適用の際にFDRが摂動の各オーダーで成り立っていないということが宮崎さん等によって指摘されたが、それを解決する糸口を与えたのが俗にABLと呼ばれる2006年の論文である。それの間違っている点を直したのが2007年のKim-Kawasakiであり、その詳細を聞くために呼び議論を深める予定である。問題は彼等のMCT方程式の導出の途中で微分次数の低い方程式を経由している点である。そこを更にone-loopでself-consistentに扱うとMCTが出てくるがその扱いが正しいかどうかは微妙。(単純に考えるとfull propagatoeをbare propagatorに置き換えたことになり正しくないが今日はもう少し慎重な議論をしていた)。

 さて西野君はようやくのことで符号問題を解決した。金さんはさすがにどこで混乱したかはすぐ分かったようであった。西野君が導いた式はMCTにお釣りがついていてそれが臨界点をちょっと正しい方に動かすようである。しかし本当に正しいかは金さんのようなプロと議論する必要がある。その議論は明日に予定されている。