中村屋のボース

を一週間かけて読了。蔵本さんの朝日賞のときに大仏次郎論壇賞を受けた作品でそのときから読みたいと思っていた。若き日のボースは爆弾テロ等を実行するインド独立運動の闘士であったが日本に亡命。そこで匿われた場所は新宿中村屋の当主の屋敷の一角であった。その後、中村屋当主の娘と結婚し帰化、日本にいながらインド独立運動を続けたが拡大路線を続ける右翼や軍部と結びインパール作戦とも無関係と言えない波乱の一生を送った。もう一人日本と関係があって枢軸側から独立運動を指揮したチャンドラ・ボースと混乱しやすい。新宿中村屋のインドカリー、というのが異彩を放っている。(しかし中村屋のあんまんは好きなのだがカリーは食べたことがないな)。