最近読んだ本(みすず用備忘録)

 マイケル・シャーラー「マッカーサーの時代」:これを読むとマッカーサーは意外とお調子者であることが分かる。

 アンドリュー・パーカー「眼の誕生:カンブリア紀大進化の謎を解く」:それまで三つであった動物界の門が一挙に38に増えたカンブリア紀の大進化、大爆発はよく知られているが、NHKでも紹介していたアイスボール説等従来の説の弱点を紹介した後、捕食効率を上げるための眼の誕生とそれに伴い被捕食者も含めて動物が多様化したことが説得力をもって語られる。 

 モーリス・ウィルキンズ「二重螺旋第三の男」:ワトソン・クリックと同時にノーベル賞を受賞しながらロザリンド・フランクリンとの確執ばかり有名で何かと影が薄い人の自伝。非常に優秀であった物理屋がどのように生物学に転向したか(X線回折の有効性共々)興味深く読んだ。かなり神経質な人であったことはよくわかる。