体操日本

復活かというニュースを聞く。言うまでもなく冨田洋之の世界選手権個人総合金の話である。笠松茂以来実に31年ぶりの金であり、その間に笠松の息子も塚原の息子も盛りを過ぎてしまった。具志堅がロスで優勝したではないかという突っ込みがありそうだが、当時の体操王国のソ連(及び東側)が参加していない片肺五輪では優勝の価値は低かった。74年の前の72年のミュンヘンでは金銀銅を独占しているだけに笠松の後によもや31年も空くとは誰も思わなかったに違いない。笠松モントリオールでも優勝候補の筆頭だったが、盲腸で緊急入院、モントリオールの団体は藤本の骨折もあって、薄氷の逆転優勝だったが、個人戦は三連覇を狙った加藤沢男がアンドリアノフに破れ銀に終わった。団体はその後78年の世界選手権は勝ったものの79年の世界選手権で負けて以来、昨年のアテネまで長いトンネルだったが、団体と個人の金、銀が揃って完全復活したのだろうか。因みに冨田は京都の洛南高校出身であり、人環の研究科長と読みは一緒である(洋の字を博に変えると冨田さん)。