山本宣治

と言えば昭和の初期(1929)に暗殺された労農党の議員として知られている。しかし彼は京大の生物の先生(教授?)だったことはあまり知られていないだろう。先日、工学舎から出ていた日本の科学精神という科学エッセイ集を眺めていたら、彼の「電車の進化」という文章が目に止まった。万物流転、生存競争による淘汰から電車もまた生物である、という刺激的な出だしで書き始める解説はなかなか面白い。