2005-03-21から1日間の記事一覧

Hans Betheが亡くなったのもショックだった。最近読んだ本ではBetheやWeiskopf等がHeisenbergの誘拐を試みたという仰天するようなエピソードが紹介されていた。語るべき歴史を語る勇気があることは素晴らしいことである。そしてそれは生きているうちに話を聞…

しかし書きにくいことを措いても、坂田は魅力あふれる人物である。教室の忘年会で「レーニンに乾杯(マルクスだったか)」と乾杯の音頭を取ったり、文革が始まった中国に密入国を企て、強制送還されて暫く停職を喰らったりしたのも今となっては微笑ましいエピ…

しかしこうしたインタビューが貴重なのは当事者が何時までも健在とは限らないからである。例えば今年になって坂田昌一を科学史として研究してきた小川修三が亡くなった。私もこういうページを書き、田中橘愛橘記念科学館にこういう解説を書いている立場とし…

物性研究の編集長を退いて一年たったが、編集長時代に企画された中野藤生へのインタビュー記事が名工大の礒部、杉山等の各氏の努力によって、ようやく印刷に回ったようである。言うまでもないが中野は久保亮五よりも早く時間相関関数で表現する電気伝導率の…