後藤正治

の「ベラ・チャスラフスカ」を読了。言うまでもなく東京とメキシコの両五輪体操を連覇した名花であるチャスラフスカの一生を「プラハの春」や東側開放後の彼女の息子と前夫の間の不幸な事件による精神病等も含めてレポート。また当時、彼女に関わったラチニナ、クチンスカヤ、ツリシュツワや、より新世代のコマネチ、ホルキナ等の体操の名選手へのインタビューもありそれぞれの時代背景と体操の発展を記述する力作。本の中で在米の旧ソ連選手が法外なインタビュー料をふっかけたからインタビューを断念したとの記述があったが、内容と現在の居住先から判断してコルブトとネリー・キムと推察される。コルブトはともかく東洋系の美人であったキムは密かなファンだっただけに残念な気持ちもある。