領域のインフォーマルミーティングへの配布資料

領域11(12)の皆様へ


京大基研の早川です。24日のインフォーマルミーティングでの
資料を送りたいと思います。お目通し頂ければと思います。議
題は2つありますが、後半の領域活性化に関する問題が特に重
要かと思います。


1.京大基研等の共同利用研究所の運営への参画について


京大基研の物性部門は凝縮系と統計動力学(非平衡)の2つの
分野から成りますが、後者に関連した研究者が従来運営委員に
選ばれていないことが外部評価の際に問題になりました。この
運営委員は物性百人委員の選挙で候補者が選ばれ、それを物性
委員会が基研に推薦する形を取っています。8月になってから
私が有識者、所員、外部運営委員と協議した結果、非平衡研究
者を含めた領域11,12の研究者へ物性委員会への参加と運営委
員の選挙への投票を呼びかけることになり、9月15日の基研運
営委員会でその路線が承認されました。物性委員会の詳細は
物性グループのHPを参照して下さい。


2.領域の活性化について


物理学会領域委員会副委員長として、領域の活性化についての
報告をし、審議の程をお願いします。


日本物理学会では大会開催における領域制を1999年秋から物性
物理分野に導入し,2005年3月から素核宇宙の分野も領域制に
移行致しました。当初の目的は物性関係の多数の「分科」を再
編して,ダイナミックに変貌する研究動向に対応させることで
あり,随時,領域の数や区切りの見直しをするとされてきまし
た。しかしながら,発足以来7年の間,本質的な見直しはなさ
れていません。そのことを受けて物理学会で全講演者にアンケ
ートを実施致します。事前にアンケートを欲しい方はその旨を
早川まで連絡して下さい。お送り致します。


この背景に今回のインフォーマルミーティングの議題にも挙げ
られていた若手奨励賞の実施が領域の固定化に繋がるのではな
いかという疑念があります。(全領域の半分程度で奨励賞の実
施要項が決まっています)。また物性領域は数字番号で表され
て分かりにくく、各領域内に分科があり、交流が阻害されてい
るのではないかという意見もあります。それを受けて61期理事
会の下で年会・分科会活性化WGが議論を重ね、学会活性化WGが
発足し、以下のことを答申しました。


a)年会時に「領域横断型レビューセッション」の新設
来年秋の北大での年会にパラレルセッションとして「領域横断
型レビューセッション」をもうける。全領域から指名された講
演者が学部生でも分かるようなチュートリアルな講演を行う。
以後、毎年の年会にこのセッションを開催する。


b) Division化の検討
例えば固体物性領域に関しては固体物性大領域で運営する。各
領域は離合集散をしてDivisionを形成して独自に別会場で他の
学会との合同学会を開くことも視野に入れる。(原案では固体
物性大領域の運営を物性委員会に委ねるという案もあったが、
それは現時点ではひっこめられた模様)。


c) トピカルグループの新設の検討
新しい話題や分野横断的なテーマについてトピカルグループを
作ることも検討されている。例として上がっていたのが経済物
理や計算物理等領域11と関わっているものが多いので気をつけ
る必要があります。(例が適切でないという意見が出たので、
具体例を切り離して考えて下さい)。


以上が、8月末のWGの答申ですが8月29日の理事会では個々に
否定的意見が出て、やや早急な実施が後退した感じではありま
すが、アンケート実施後、その結果をどのように使われれるか
が分からない点も含めて各領域で今後を慎重に考える必要があ
ります。