高校の出張授業(1)

息子の通う中高一貫校の高校2年生用の土曜講座で5回話をすることになった。今日はその一回目。雨の中、車で向かうと指定された場所へは進入禁止で焦る。ガードマンの人に断って学校の玄関に行くと副校長の先生がわざわざお出迎えをして下さった。車を止めて、校長先生に挨拶をし、応接室で待ち、講義室(理科実験室)に向かう。生徒は42名と聞いたが、他に副校長(数学担当)を含めて4人程の教員にもわざわざ聞いて頂いた。

本日のタイトルは「試験に出る相対論」ということで、如何にも大学入試に出そうなマイケルソン・モーレーの実験の詳細とそこに至るまでの歴史的背景を話した。大学でニュートン力学の3法則のうち第一法則がなかなか出てこないことを認識していたが、今日は第二法則がすっと出てこなかったのは意外だった。運動方程式ニュートンと結びついていないのだろうか(因みにこの学校は関西屈指の進学校として知られている)。授業時間が70分なので、懸念した通り、幾つか想定した中で一番進まなかった。ちょうどマイケルソンの予想では干渉縞の移動がもとの縞の間隔の0.37倍になる筈という計算をし終わって時間終了であった。次の授業もあり、質問を授業中にしてくる度胸のある生徒はおらず、授業後の質問は数件であったので、反応は今一つよく分からない気もしたが、先生方にはまずまず楽しんで貰えたようである。次回はアンケートを取ってみよう。

技術的な問題としては黒板をスクリーンが完全に覆ってしまうので、上げ下げをしながら説明はできない。次回はローレンツ変換の計算と双子のパラドックスの図は黒板に書いた方がよさそうである。構成としては今日のところで切れた方がすんなりと繋がる。次回がちょっとあわただしいかもしれない。