集中講義2日目

午前は古典系の輸送現象。粒子浴を無限系としてその間に有限系の伝導域がある系の解析である。午後はC*代数(とKMS条件)から出発して量子系の輸送現象の解析。特に無限系の浴をつけることが本質的であることを明確に示す。まさに私の講義の続きであるが、余人にまねの出来ない明解な講義である。談話会ではFermion系のトンネル接合(によるLandauer公式の導出)、Boson系の接続、またPeierls系の非平衡輸送による不思議な相転移現象等を矢継ぎ早に紹介。Landauerから久保へという話もかなり進んでおり成算があるとの事。だいぶ興奮させれれた。講演後も山田さんを交えての議論が面白かった。(久保公式でUmklappなしで自由電子の計算するとゼロになるのは粒子浴をちゃんと扱っていないからでは、ということでちょっとした議論になった)。実にこの集中講義はタイムリーで良かったと思う。