パターン形成

の研究は何故下火になったか。やはり結論から言えば面白くないからだろう。例えばTuring patternが出たとしてTuring modelに立脚していたのでは何も分からないし、予言できない。勿論メカニズム的にはTuringが言った以上のことは分からない。魚の体表パターンがTuringであるということを同定できるのであれば面白いが、それをTuring modelから出発しても自明と思えること以外のことは言えない。

より理論的見地からの意見として、パターン形成の際に出てくる反応拡散系を真面目に解析する事は意味があるし、理論的にパターンの説明ができれば感動的ですらあると思う。残念なことにそういう真面目な研究は何故か数学の西浦さんとか小川さんがやっていて、物理サイドからの研究は殆ど線形解析か、非線形領域では絵を見せて終わるものが多いように感じる。当然扱っている非線形現象だから真面目に扱おうとするとそれなりの工夫が要る。それを怠っている研究が多発して業界全体が嫌気をさしたのではないかと思う。