岡潔

先日紹介したエッセイ集(高校時代に愛読したもの)には岡潔の文章も載せられている。彼は尋常ならざる集中力と奇行でも知られているが、それを正当化?するように「すみれの言葉」という小文では、奇行の数々は前頭葉を関与させずに判断することができない訓練をさせてきた故だという。また彼は数学(の情操型の発見)には前頭葉を使って考えることが大事だと言う。そして最後に当時流行していた遠山啓の水道方式や色を使った小学校低学年の教科書は衝動的判断を司る側頭葉を使うようになっているのでよくないとしている。この文は40年前のものだが昨今のカラフルで動的な発表ばかり歓迎され、更に小中高の教科書、参考書がカラフルで漫画化する風潮に対して警句とならないだろうか。