2005-03-01から1ヶ月間の記事一覧

しかしこうしたインタビューが貴重なのは当事者が何時までも健在とは限らないからである。例えば今年になって坂田昌一を科学史として研究してきた小川修三が亡くなった。私もこういうページを書き、田中橘愛橘記念科学館にこういう解説を書いている立場とし…

物性研究の編集長を退いて一年たったが、編集長時代に企画された中野藤生へのインタビュー記事が名工大の礒部、杉山等の各氏の努力によって、ようやく印刷に回ったようである。言うまでもないが中野は久保亮五よりも早く時間相関関数で表現する電気伝導率の…

蛋白の研究会で不思議だったのは量子カオスの研究者が蛋白も手がけているということである。それならばマクロな統計物理の研究者の参画の余地は十分あると感じる。

藤崎さんに紹介された論文に目を通した限りではそれほど外しているという程でもないような気がする。シミュレーションモデルでもいろいろ突っ込み過ぎで本質が見えてこない。その一方で我々が気がついている通り水素結合と静電相互作用が大事と言っているの…

それにも拘わらず、蛋白質、とりわけアミロイド蛋白には興味をそそられる。それには以下の理由がある。 少なくともプリオン病に関して遺伝子由来の病気ではなく、蛋白のミスフォールディングが感染しているようだ。RNA, DNAという要素はとりあえず重要ではな…

それでも20世紀が物理の世紀とするならば、21世紀が生命科学の世紀という捉え方に異議を唱えるつもりはない。単純に生命科学は実験科学であり、殆どが分子生物学をベースにしており、統計力学の研究者が出る幕はない、というのが過去60年に渡る歴史が示した…

さて昔こんな雑文を認めたことがある。一応れっきとした研究会の講演録ではあるが、盛んに宣伝されている生命物理への皮肉が紙裏に読みとれる。実際、生命系の(理論)物理がフロンティアかどうかは現在をもって不明であるし、安直にその風潮に流される学生…

ところで4回転ジャンプはフランスのボナリー(黒人選手)が跳んでいたと思うのだが、何故安藤が最初に成功した選手ということになっているのだろう。

伊藤みどりはやはりスケート界の革命児だったのだろう。少なくともレークプラッシッドの渡部絵美は(今では考えられないことだが)、跳べダブルアクセルというのが標語であり、本番では、それすらうまく跳んでいなかった。一方、伊藤がトリプルアクセルを跳ん…

フィギアネタを書いているのは高校時代に初めて大須のスケート場に行ったことを思い出したからである。初めてだからよくこけていたのだが、そこを、猛スピードで滑る一団がいた。彼女等は愛知女子商のスケート部の選手で、レークプラッシッドオリンピックで…

ところで昨晩、フィギアスケートを見た。日本勢はスルツカヤとコーエンの2人からの差は大きく来年も銅狙いがせいぜいかというところである。またアメリカは、サラ=ヒューズの例を見るまでもなくオリンピックの年に彗星のように新人が現れるので銅も楽ではな…

しかし勘違いが幸運を生むことも事実。その恩恵を被ったのは金君である。佐々-田崎によって就職が出来たと言って過言ではない。私の温度ギャップを考慮しなかった簡単な計算の誤りや、Information Theoryに納得しなかった彼らによってBurnett解に挑み、化石…

また改訂論文ではPerfect μ wallという殆ど反則としか思えない壁を導入している。物理的な壁ではなくSSTと整合する壁というのでは、そこから科学的な議論にならない。実際、そんな壁はこの世に今のところない。ものすごく彼らにとってラッキーなことにそうい…

研究にはギャンブル的要素があるのは確かであるが、それ故に最初に賭けるべきものをよく見極めておく必要がある。SSTに関して言えば、熱流がある際に熱壁の近傍で温度ギャップがあることは19世紀から知られていた事実であるのに壁を挿入してもその影響がない…

私的な日記であるので私的な立場で歯に衣を着せぬことも書ける。

自分の一般講演は書き終わった。イントロで枚数が一杯になったし、式面が面倒なので導出を一切省いた。すると本論はすぐ終わってしまった。まあ本質は滅茶苦茶簡単だったということの反映だな。

田崎さん:今日中にそちらにお知らせしようと思いました。はてなに変えたのは大学のWebに私的日記を置くことの是非が分からなかったからです。いろいろ見られるとしてもちょっとは私的な立場で自由に書けるかな、と思ったから移行しました。(実のところ1月…

科研費の書類を書き終わった段階で見たら佐々にリンクされている。あれま。学会くらいまでは内輪ネタを書こうと思ったのだが、残念でした。佐々の日記に関するコメントをするならば、努力の跡をいくら見せられても仕方がないということ。例えばEinsteinが一…

そもそも熱流がある系で壁があると温度がとぶのは必然。隠す程のことはなくて、熱流があると分布関数は奇関数になりその分布で壁に向かう。一方熱浴に叩かれる粒子の分布は偶関数なので、それを積分した2次のモーメントと片側の分布で使っている温度は違う…

蛋白の研究会では原田君の発表が秀逸だった。勿論、蛋白とは関係ないだろうし、そのせいかLangevin方程式の正当性について無意味に突っ込まれていた様だった。それでも定理は強い。未来永劫変わらないだろう。SSTなんかよりずっと強いし、いい結果だろう。

佐々:どうも有り難う。「編集」の色が同じで見にくい。気がつかなかったよ。タグの付け方もよく分からなくて登録から一月放置していた。

今日は書類書きと学会の準備。まずは宇宙フォーラムの成果報告、それから科研費、それで学会の発表。妙に面倒臭い。とりあえず午前に宇宙フォーラムを終了。午後は科研費だな。宇宙フォーラムの成果と研究計画を書くと嫌が上にもハードコアのコードを作らな…

使い方が分からない。昨日の日記はもう編集できないのか。

潜伏中に長男が通っている中高一貫校から物理の出張講義を頼まれた。講義は後期の土曜に行うことになるだろう。そこの学校はなかなかしっかりした教育をしているように感じる。先日も自由題で論文を書けという課題が出たので長男ははりきって「アトランティ…

蛋白の研究会でちょっとショックだったのは、同年輩の研究者が、忙しくてなかなか論文を書くところまで研究が出来ない、ちょっと前にサバティカルがあったけど、普段準備していないと急に時間が出来てもすぐ成果は出ない、と語ったことだった。それには同感…

先日の蛋白質の研究会で見知らぬ2人に日記はどうしたと聞かれたのでこっそり再開する。潜伏期間の論文である。 論文1 (J. Phys. A: to be published). 論文2 PG2005の論文1 PG2005の論文2他に東京出張(理研、東大セミナー、筑波での研究会での2つの講…